傷つきやすい自分を感じると他人が怖くなるものだ。善意を示され、好意を述べられたとしても「自分にはそんな価値はないんじゃないか」と思えば、気持ちを受け取ることだって重荷に感じてしまう。
他人というよくわからない存在がずいっと自分の中に入ってきたようで得体が知れないし、怖いと感じる。だから拒絶したくなる。そんな自分に余裕がないとはわかっていても、拒む以外の選択が思いつかない。
起きていることを単なる事実として受け止めるには体力がいる。それよりも自分の中で培った感受性で物事を解釈するほうがずっと楽だ。たとえそれが恐怖や拒絶といった身体がすくんだり、胸が詰まるような感じを招くことであっても。なぜなら、それらは自分にとってお馴染みの感覚だからだ。
だけど、そんな繊細な感じ方はいつも自分を傷けてしまうはずだ。も…