いつからか新しいことを知るのが楽しい反面、ちょっとしんどいなと感じるようになった。老いとはそういう形でやってくるらしい。
若い頃なら新しいものは、別に探さなくても舞い込んでくるものだった。それにひょいと乗っかりさえすればよかった。
だけど、気がついたら新しいものは自分よりも離れたところに人だかりができるようにして訪れるものになってしまった。「よっこいしょ」と腰を上げてそこまでわざわざ足を運ばなくちゃいけない。
新しいものはまっさらでピカピカしている。その輝きに以前なら眩しさを覚えて興奮なんかしていたのに、いまはチカチカと目を刺すような光を放っているように感じて、それをまじまじと見つめるのがちょっと苦手になっている。
そんなふうに少しずつ面倒くさいなと思うことが暮らしの中に積もってきている気がする。積…