先日、武術の稽古で「小手返し」といって、手首の関節を捉えて投げる技にしばらく取り組んだ後、先生が以前ハワイに住んでいた際に行っていたという練習の一端を見せてくれた。手首の関節を折りはしない。けれども限りなく曲げていくというもので、単なるストレッチでもなければ、痛めつけるために行うものでもない。
先生は道場に集まった7人ほどを相手に一人ひとりの手首をとって極めていく。普段なら自分の身体なり床を叩いてタップすれば、そこでやめてくれるけれど、この練習にあたっては、先生はまるで解いてくれない。だから「イタい!イタい!」と悲痛な声をあげ、身を捩らせて悶えても、先生はただ「ほら、息を止めない!」と答える切りで、構わず左右の手首を順々に曲げていく。
見ていると手首を曲げられた門下生は苦痛のあまりどんどん顔が青ざめ…